天恵丸の船長シーサン(SEA-SON)が日々の思いを綴ります。
<< May 2018 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< バレエの発表会 | main | クジラ >>
海人(うみんちゅ)

 これは10年前に、沖縄の米軍基地の移転先候補の「辺野古」に行った時、地元の海人を撮った写真だ。
 海の男はなんとなく格好良く思えて、海人と言う響きにも憧れに似た感情を覚えた。
 この時は、まさか自分が漁師になるとは思いもしなかったが、今思えば、心の中には海の男に憧れがあったんだな。
 その「辺野古」は、サンゴ礁でできた瀬が沖まで広がっていて、大潮の干潮になると、遥か先の海が深みに落ち込む寸前まで浅瀬になる。深い海と浅い海の境界線は、生物の豊かな場所で、そこにはタコやら貝やら、取り残された魚やらがたくさん潜んでいる。
その淵まで、入り組んだ水路を熟知した漁師たちが小舟で連れていってくれて、獲物を銛で突いたり手掴みで獲ってくる漁が行われる。地元の一般人もこの時を楽しみにしているらしく、潮が満ちてくるまでの数時間を楽しむのだ。
 私も潜って貝を採ったり、珍しい魚を観察したり、
大自然の海を満喫し、大層楽しかった。
 その辺野古に作ると言う基地の問題は、自分が漁師になった今、より身近な問題として切実に感じられる。兎に角、あの豊かな海がコンクリートで固められ人工物に埋め尽くされるのを想像すると、止めて欲しいとしか言いようがない。
 今、漁をしている相模湾も世界的に誇る豊かな海(http://www.kahaku.go.jp/event/2007/04sagami/sagami.html)と言われてはいたものの、明らかに魚は減ってきているし、海の環境が大きく変化してきているのを感じる。基地なんて作る余裕があったら、命の源にもっと投資すべきなのではないだろうか?