天恵丸の船長シーサン(SEA-SON)が日々の思いを綴ります。
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クジラ

先週の9日、真鶴の定置網にクジラが掛かりました。(ちなみに毎月9日はクジラの日らしく、できすぎです)
数日前から近海を泳いでいたようですが、とうとう網に迷い込んでしまったようです。追い出そうとしたようですが、翌日には死んでしまっていたので、定置網の船で港に運んだとのことでした。その後の陸揚げが大変でした。なかなか上手く上がりません。何度も吊り上げたのですが、途中で綱が切れたり、滑って落ちたり、4時間近くかかってやっとトラックへ。海の上ではさほど大きく見えなかったクジラも、トラックに乗るとさすがに大きい!いや〜、沖で見たかったな!!
このクジラ、マッコウクジラの子どもらしいのですが、体長は10m、重さ約12トンあったようです。聞くところによると、この後保冷車に積み替えて、宮城県まで運ばれたようですが、きっと食用になるのだろうと思います。
食べると言えば、和歌山県太地町のイルカ漁を撮って米国のアカデミー賞を受賞したドキュメンタリー映画「ザ・コーブ」が世界的な話題となりましたが、一方的な意見を押し付けるドキュメンタリーが賞を受賞するなんて、程度が低すぎると思いますね。食べると言う行為は神聖な部分を持っていると考える日本人のメンタリティーも知って欲しいです。環境保護団体と名乗っているものの根本的な人種差別体質には悲しいものがあります。調査船に体当たりするなんてのも、海で暮らす側からしたら、命を脅かす許し難い行為でしかありません。言語道断な感じ、とさらに憤ってしまいます。
海人(うみんちゅ)

 これは10年前に、沖縄の米軍基地の移転先候補の「辺野古」に行った時、地元の海人を撮った写真だ。
 海の男はなんとなく格好良く思えて、海人と言う響きにも憧れに似た感情を覚えた。
 この時は、まさか自分が漁師になるとは思いもしなかったが、今思えば、心の中には海の男に憧れがあったんだな。
 その「辺野古」は、サンゴ礁でできた瀬が沖まで広がっていて、大潮の干潮になると、遥か先の海が深みに落ち込む寸前まで浅瀬になる。深い海と浅い海の境界線は、生物の豊かな場所で、そこにはタコやら貝やら、取り残された魚やらがたくさん潜んでいる。
その淵まで、入り組んだ水路を熟知した漁師たちが小舟で連れていってくれて、獲物を銛で突いたり手掴みで獲ってくる漁が行われる。地元の一般人もこの時を楽しみにしているらしく、潮が満ちてくるまでの数時間を楽しむのだ。
 私も潜って貝を採ったり、珍しい魚を観察したり、
大自然の海を満喫し、大層楽しかった。
 その辺野古に作ると言う基地の問題は、自分が漁師になった今、より身近な問題として切実に感じられる。兎に角、あの豊かな海がコンクリートで固められ人工物に埋め尽くされるのを想像すると、止めて欲しいとしか言いようがない。
 今、漁をしている相模湾も世界的に誇る豊かな海(http://www.kahaku.go.jp/event/2007/04sagami/sagami.html)と言われてはいたものの、明らかに魚は減ってきているし、海の環境が大きく変化してきているのを感じる。基地なんて作る余裕があったら、命の源にもっと投資すべきなのではないだろうか?
バレエの発表会
ドガ


久しぶりに東京に出かけてきました。海の生活がメインになってきている最近は、東京もちょっと遠く感じますが、久々の上京は気分を高揚させます。


 用事はと言うと、友人のバレエ教室(http://www.be-arts.jp/)の発表会。もう10年近くお手伝いをしていますが、今回は40周年記念と言うことでなおさら気合い?が入っています。ゲストもサンフランシスコバレエ団のプリンシパルと豪華!それにも増して先生親子の3代競演やOG方の出演で盛り上がっていました。心配された台風の影響もさほどなく、無事終演。(写真、舞台裏の様子は、ドガの絵画のようです。)私は船の心配もあるので、終電でとんぼ返りでした。



 台風11号は、まっすぐ関東に向かう進路を取ってしまって嫌な感じでしたが、大陸からの高気圧が冷気を運んできていたので早めに反れていくと予想。ところが思ったよりも日本に近付いてきて天気の予報の難しさを感じました。最近は天気予報士が活躍していますが、漁師は命がかかっていますから、予報士より真剣に天気を調べます。台風は、多少の高波が出た程度で通過してくれましたので、一安心でした。


 折しもこの日は、衆議員選挙。民主党圧勝で日本の政治がどう変化するのか期待したいところですが、台風のように風だけで来て、あっけなく去ってしまわないようにして欲しいものです。





自然が好きな仲間たち。その1
先日、昔お世話になった小松健一さんと言う写真家が福浦を訪ねて来てくれました。私が、東京で企画会社をやっていた時に、環境フォトコンテストの審査員をして頂いたのが出会いで、その後の写真展の企画に写真家を紹介してもらったり、本当にお世話になりました。そもそも出会った最初の飲み会で深酒をして、お宅にお邪魔したのがきっかけで飲み仲間になり、沖縄の写真展を訪ねては泡盛を飲み歩いたりと、公私に渡り楽しい時間を過ごさせてもらっていました。
仕事でのつながりは、仕事が切れるとなくなってしまいがちですが、飲み仲間になると「どうしてるかな、また飲みたいな」と、時々思い出します。そんな訳で今回は、駅前の居酒屋に、漁師らしく?釣った鯛を持ち込んで、酒盛りをしました。いやー楽しかった。
彼は、写真家で喰えなかったら漁師になりたかったなんて言っていましたが、剛胆だけれども繊細な人柄で、写真もとても美しいものを撮っています。サイトを立ち上げたそうなので是非ご覧になって下さい。
小松健一オフィシャルサイト/
今度は一緒に釣りをして、釣った魚で一杯やりたい!ですね!!

なかなか真鶴まで足を運んでもらえないけれど、昔の仲間にも、もっと海の楽しさなどを知ってもらって、一杯やれたら幸せだなと思った今回でした。
突然の来訪者!?
さる
湯河原の山は、猿や猪、鹿、テン、ハクビシン、リス、むささび、フクロウ、オオタカなど意外なほど様々な動物たちが棲息する豊かな自然が残っています。そういった山の中に棲む、本来は野生の生き物たちも、山に食べ物が無い季節には里に出没したりします。彼等にとっては人里は危険が多く、止むに止まれぬ行動なのですが、中でも猿は賢く、里には食べ物がたくさんあるのを知っていていて、わざわざ民家を狙ってやってくることがよくあります。日光などで人から食べ物を掠め盗っていく姿は良く報道されたりしますが、そんな姿は日光だけではなく、ここ湯河原でも見受けらるのです。
我が家は海の近くなので、民家も密集し、猿が来ることは無かったのですが、何日か前にうちのデコポンを食べて行った猿がいました。その味を占めたのか家族連れで再度ご登場です。小猿は好奇心が旺盛で、家の中で見ていた人間に興味を持って窓から覗き込んでいきました(写真)。このあと猿を追い払ったのですが、雄ザルに逆に威嚇されて、負けてしまいました、、、
この雄ザル、威嚇する時に「オラオラ」と言った感じで顎を突き出す仕草をします。この姿、チンピラ(人間)が威嚇する時の「オラオラ」にそっくり!人も猿も仲間なんだと、妙に納得してしまった一瞬でした。
ベニアコウ!!
メヌケ
前回、深場釣りの話をしましたが、探索、研鑽のかいあって、とうとうベニアコウを釣り上げましたグッド 重さは6.9kgありました。
1000mもの深海から揚がって来ますので、浮き袋が膨れ、目も飛び出してしまいます。それでこの魚は、メヌケとも呼ばれています。水面近くになると浮力がついて軽くなり、2kgの錘をものともせずに海面にポッカリと浮かんできました。こんなのが、釣れる時にはちょうちん行列のようにズラズラと水面に揚がると言うのですから夢のような話です。
この日は色んな場所を探索しましたので、実はもう少し浅い、水深500mくらいのところでアコウという魚も釣れました。
魚釣りはポイントが重要です。深場は試す回数が極端に少ないので地道にポイント探しをしなければいけないのです。今後も頑張っていこうと思わせてくれる、贈り物のような一匹でした。
あなたもロマンを求めて深海釣りに挑戦してみませんか?
深海ザメを食す!
ヘラツノザメ
福浦港には昔から深場の釣り名人が多いのです。80歳近いのに現役の漁師は、素人は一生に1尾も釣れないかもしれない大ムツを行けば必ず釣ってくるし、100kg近いオシツケと言う魚も揚げて来たりするのです。1000mの深海に居るベニアコウと言う魚も今は幻のようですが、この港では良く上がります。せっかくそんな港で漁師をやっているので深海の釣りに挑戦し、マスターしたいと日々研鑽をしていますが、なにせ相手は東京タワー3本分の深海の底にいて、そこに糸付きの錘を落とすのですから、二階から目薬なんてものではありません。ポイント分かっていても相当に困難な釣りです。さらに自分でポイントを探すのは、砂漠でダイヤを探すようなものですが、海の持つ不思議さを感じながら挑戦しています。
そんな中、外道には色々変わった魚が掛かってきます。その一つが写真のヘラツノザメと言う深海鮫です。肝臓が異様に大きいので肝油を採るために利用されてはいますが、あまり食べることは無かった魚です。ところが最近、深海の魚が見直されてこの鮫を食べていることを知りました。そこで私も試食!白身で無味無臭、ちょっと柔らかいですが食べやすく、子どもたちには好評でした。さすがに刺身にはしませんでしたが、次回は挑戦したいと思っています。他にも不思議な深海の生き物たちがいます、興味がある方はお分けしますよ楽しい
龍宮講
龍宮講
1月には神事、龍宮講が行われます。漁師が3つの組に分かれて掛け軸を保管し、15日の夜に寄り合い一年の豊漁と航海安全を祈念するのです。今年は、当番に当たりました。なにせ初めてのことで分からないことばかり、先輩漁師に聞きながらの準備です。それでもなかなか至らないことばかりでした。翌16日は、港全体が休みました。こういった休みも昔は、一週間続けたとか。それも客商売の増えた昨今では、そうもいかず一日に成ったそうです。
いろいろな取り決めも含み、マニュアル世代の私などは、マニュアルを作りたくなってしまいますが、そう言うものでもない世界。古くからの伝統、習慣と新しい時代の波。こういった神事が行われる度に、いろいろと考えさせられます。
(写真は昨年のもの、今年は撮る余裕ありませんでした。)
謹賀新年
Ivo
明けましておめでとうございます。新年は穏やかな日が続いて、気持ちの良い毎日ですね。この調子で一年穏やかに願いたいものです。
我が家の昨年は、長女が幼稚園に入園したり、3番目の子どもが11月に生まれたりと、なにかとイベントの多い年でした。大晦日は、外国からお客さん(バレエダンサー夫妻他)が見えて、ハタとカワハギの鍋や真鯛やタコの刺身などを食べてもらいました。お年始には近くの神社にお参りし日本情緒を楽しんでもらいました。
海の仕事もどうにかなってきて、今年は尚いっそう精進したいと思います。
本年もよろしくお願いいたします。
我が家の食卓に並んだ魚は、
http://chouka.sea-son.info/
でご覧下さい。
椎茸栽培
椎茸
去年裏庭に、採って来た楢の切り株を利用して、椎茸の菌を植えました。椎茸がなるまでには2〜3年掛かると聞いていたので気長に待っていましたが、早くも今年椎茸が成り始めました。最初はこんな感じ(写真)で、なんとも可愛い様子です。まるで「キノコの森」のようですね。それが、だんだんと生育が良くなって、それぞれの木に5つぐらいづつ付くようになりました。今日も合計で20ケ近く収穫できました。大きなものは、傘が開いて15cm位に成っていましたが、やはり10cmくらいまでが形も良く、美味しそうです。
さて、どうやって食べましょうか。。
菌を植え付けてある原木を買っても、5年くらいは出るようですから、すごくお特です。日の当たらない、湿った裏庭など、普通は役に立たない土地で出来るのですから、これはすばらしい!是非お勧めです。